恐竜の生き残りともいわれるコモドドラゴンが、その名にふさわしく人食いだということは結構有名な話でしょう。
そんな狂暴なコモドドラゴンが、人間になついてペットとして飼えるとの噂があるので、調べてみました。
そんなことってあるのでしょうか、気になります。
コモドドラゴンは本当に人食いなのか
コモドドラゴンは、名前のとおりコモド島というインドネシアの島で生息することから名づけられています。
コモドドラゴンの基本情報
- 種類:爬虫類
- 和名:コモドオオトカゲ
- 英名:Komodo dragon(コモドドラゴン)
- 生息地:インドネシア(ギルモンタン島、コモド島、フローレス島南部、リンチャ島)
- 体長:250cm前後(最大313cm)
- 体重:60kg前後(最大166kg)
- 寿命:50年程度
コモドドラゴンは肉食で、主食は哺乳類や鳥類などの死肉です。
コモドドラゴンは自分よりも大きな動物も獲物になるため、水牛なども食べることで知られています。
ということは人間ももちろん、獲物のひとつなわけです。
過去には実際にコモドドラゴンに襲われて、人間が死亡した例もあります。
まわりにいた人が救助したため、食べられるには至りませんでしたが、コモドドラゴンがもつ毒や細菌による感染症で死亡するケースがほとんどです。
噛まれただけでも死に至る!
コモドドラゴンの口の中には、50種類以上の細菌がひそんでいます。
コモドドラゴンは死肉を好むので、そこから繁殖した細菌が口の中でさらに増殖しているためです。
そんなコモドドラゴンに噛まれると、傷口から細菌が侵入し、血液の感染症をおこし死に至る重篤なケースが多いんだとか。
これまでの通説では、コモドドラゴンの口内の細菌が死に至る原因で、毒性はないとされていましたが、最近の研究では毒をもっていることが明らかになりました。
コモドドラゴンはこんなに細菌だらけなのに、当の本人は大丈夫なのかって思いませんか?
実は、コモドドラゴンの血液中には治癒力を高める物質が含まれていることも分かっており、薬学的に注目されているという側面もあるそうですよ。
なんとも神秘的な生物ですよね。
コモドドラゴンは本当に人間になつく?
人間もエサの対象となるコモドドラゴンですが、なんでも人間になつくという話もあるようです。
小さいときから飼いならされた飼育のコモドドラゴンは、人間にもなついて犬のように一緒にお散歩もできるそうです。
海外の個人のブログでは、実際にコモドドラゴンの飼育現場に潜入した様子を綴ったものが存在しており、
コモドドラゴンはネズミの肉を食べたあとで満たされていたため、安全に触れることができた。
私の手のひらを舐めまわしたあとで、コモドドラゴンの頭を撫でることができた。(参照:James Zaworski’s Blog)
と語っていました。
もちろん飼育しているコモドドラゴンは、新鮮な肉をエサとして与えているため、口内衛生は保たれているようです。
以下は、以前北海道の円山動物園で飼育されていたコモドドラゴンの様子です。
(※現在は円山動物園にコモドドランゴンはいません。現在コモドドラゴンがいる動物園はこちら!)
飼育員はかなり無防備な恰好ですよね…噛まれない自信がある証拠でしょうが、毒があると思うと怖いです…笑
コモドドラゴンはペットとして飼える?
コモドドラゴンは、特定動物に認定されています。
日本で特定動物を所有するためには、事前に都道府県の許可を受ける必要があり、多くの場合、動物園や教育機関だけに許可がでるそうです。
そのため個人でコモドドラゴンを所有することは、厳しいといえるでしょう。
万が一、許可が下りた場合でもコモドドラゴンを飼うには以下のことを心得ておく必要があります。
- 巨大な飼育小屋:少なくとも9m×9mのサイズが必要だそうです。
- 膨大なエサ代:大人のコモドドラゴンは、定期的に巨大な牛肉のかたまりが必要です。(水牛を食べるんでしたよね)
- 毒性:コモドドラゴンの口内衛生は保てても、コモドドラゴン自体に毒があることをお忘れなく。
- 国の許可が必要:さきほど述べたとおりですね。
これらのことを踏まえると、ペットとして飼うことは不可能ではないけど、現実的ではないという結論にたどり着くでしょう。
まとめ
人食いのコモドドラゴンが、人間になつくことはあるのか、ペットとして飼うことができるのか調べました。
人間にもなつくし飼うこともできるけど、現実的ではない
という結論に至りました。
そもそもこんな狂暴な野生生物を、最初に飼育化しようと試みた人ってすごいチャレンジャーですよね。
いくら飼育しててなついてても、魔が差したとか、甘噛みのつもりで噛んじゃったなんてこともありそうで、私は恐怖心がぬぐえないと思います笑